日記

・体の作りが異常なのかどうかは分からないが、僕は机に突っ伏して寝るとゲップが出そうで出なくなりとても苦しい思いをする。まるでミルクを飲んだ後のゲップが出ない赤ちゃんのように寝ることも座ることも許されない状況に陥るのだが、大抵立ち上がって数歩歩くと治る。それでも胃に空気が溜まってるような感じは抜けず、下手したら一日中ポケモンドガースみたいな状態になる。大きい方を出そうにも実が出てこないのだ、空気に邪魔をされて。

 

大きい方といえば、誰しも一回や二回漏らしたことがあるだろう。僕は覚えてる限りで二回ある。一回目は幼稚園の時。ブランコで遊んでいたら急にこみ上げてきた。果たして5,6歳の子供が戦国時代の敵将が籠城している城門を攻める足軽の如く激しく押し寄せる便意に耐えられるほどの尻筋を持っているだろうか?否、持っているはずがない。必死にトイレまで走ったが間に合わなかった。途中で走るのは諦めて泣きつつ漏らした記憶はあるのだが、そこから先は覚えていない。

二回目は小学校くらいの時。小学校ではなかなかトイレというものに行きづらかった。今でこそ大学は高い設備費を払っているだけあってそこでお弁当を食べられるくらいとても快適な空間になっているが、小学校のトイレは汚い・臭い・暗いとまさに3Kの最悪のスペース。そんなところで出せるわけがない。いや、出したくない。それに子供ながらに変なプライドもあって出すことなんて出来なかった。さて、5時間目が終わり、寄せては返す波の如く押し寄せる便意に耐えつつも必死に家路についていた。歩くことは許されない、何故なら早く帰らないと漏らしてしまうからだ。しかし走ることも許されない、何故なら走ると衝撃で漏らしてしまうからだ。この絶望的な状況で残された道は腹の爆弾を刺激せず波が引いている間には小走りをし、押し寄せてる間は立ち止まりただゆっくりとその波を返すだけだった。無心でただひたすらに家を目指し、やっと家の鍵を開けトイレに駆け込んだ。終わった、やっと全てが終わったと思った。いや、終わっていなかった。ズボンとパンツを下した瞬間に敵兵が本陣に押し寄せてきた。全精力を振り絞って必死に抑えていた城門も下校中に増援された敵兵と破城槌のような強力な武器では無力だった。

それ以降のことは記憶にない。確か遠くのゴミ捨て場に行ったような気がする。

 

人間極限のショックを受けると頭真っ白になって記憶が吹っ飛ぶっていうお話。

 

 

 

・明後日から4泊5日で沖縄に旅行する。

取りあえず今やる予定なのは、海外に単身赴任を命じられた夫と空港まで見送りに来た妻という設定の演技を涙を流すくらい本気でやってそれを誰かにビデオに撮ってもらうこと。